週に最低1本映画を観るブログ

毎週最低1本映画を鑑賞してその感想を5点満点で書くブログ。★5つ=一生忘れないレベルの傑作 ★4つ=自信を持って他人に勧められる良作 ★3つ=楽しい時間を過ごせてよかった、という娯楽 ★2つ=他人に勧める気にはならない ★1つ=何が何だかわからない という感じ。観賞に影響を及ぼすような「ネタバレ(オチなど)」は極力避け、必要な場合は「以下ネタバレあり」の記載を入れます。

『座頭市(2003)』★★★☆☆

 

座頭市 [Blu-ray]

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  つまんなくない、これでもかというくらい面白い要素が詰め込まれているし、座頭市のキャラもよかったのだけれど、なんか今ひとつ乗れないまま終わってしまう。殺陣の迫力もいいし、時代劇にダンスやリズムを取り入れるのも面白いのだけれど、どうにも一貫した「描きたいもの」が像を結ばないまま終わってしまう。

 まだ大してたけし映画を観ているわけではないのだが、北野武作品の細部に行き届いた眼差しが、時代劇だと機能していないのではないかと感じてしまう。ちょっとした所作、設定、会話の機微、そうしたものが、実際に経験していない時代設定だと、説得力が生まれない。結果として細部の詰めが弱いままになってしまう。

 コミカルな人物も随所に登場するが、彼らも「コミカル」というだけで終わってしまうんだよなあ。彼らにあまり流れがなく、ただ出オチと、各シーンのギャグだけで終わってしまう。飛び道具が飛び道具のままで終わってしまうのでは、大きなお話にはならない。

 楽しむには楽しんだんだけど。なので★三つ。