週に最低1本映画を観るブログ

毎週最低1本映画を鑑賞してその感想を5点満点で書くブログ。★5つ=一生忘れないレベルの傑作 ★4つ=自信を持って他人に勧められる良作 ★3つ=楽しい時間を過ごせてよかった、という娯楽 ★2つ=他人に勧める気にはならない ★1つ=何が何だかわからない という感じ。観賞に影響を及ぼすような「ネタバレ(オチなど)」は極力避け、必要な場合は「以下ネタバレあり」の記載を入れます。

『彼女はパートタイムトラベラー』★★☆☆☆

 

彼女はパートタイムトラベラー [DVD]

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  短めの映画を観たいと思いネットフリックスを眺めていたところ発見。『ジュラシック・ワールド』のコリン・トレヴォロウ監督のデビュー作。最近ではスター・ウォーズのエピソード9の監督を降ろされてしまった。どんなもんだろうか、と試しに観てみたのだが、非常に微妙。

 インディーズのデビュー作としては、頑張っていることはわかる。素人目に観ても予算が全然ない中、脚本と演出でなんとかしようとしていることが伝わってくる。何しろタイムトラベル自体がほとんど出てこず、タイムトラベルに行こうか行くまいか、というところで気持ちが行ったり来たりする、という映画なので。邦題がなまじ気が利いているのも逆によくなかったかも知れない。『Safety Not Guaranteed(安全は保証出来ません)』というほうが、作品が描こうとしているメッセージにかなり近い。タイムトラベルの映画というよりは、「安全は保証されていませんが、それでも前に進みますか?」という青春映画なのだ。

 ただ非常によろしくないのは、演者が全員とにかく下手だという点。主人公がとにかく、異国人である筆者から観ても明らかに下手。最初は「そういう変わった人を演じようとしている」のだと解釈しようと思ったが、それにしても芝居が面白くないのだ。政府のエージェント役の二人は棒立ちのままだし、主人公の同僚のオタク役に至っては台詞回しすら危ういレベル。これ、演者がもうちょっとましだったらもう一段、二段よくなってただろうなあ、と感じる。逆に言うと、このキャストで90分保たせた監督は立派なものだと思う。

 しかし、この1作だけでジュラシック・パーク続編にスター・ウォーズ続編を任せようというのは、いくらなんでも無理があったのではないかな、と感じる。最近のハリウッド映画は中くらいの佳品という枠が消滅しているので致し方ないのかも知れないが。その辺を、配信メディアが担えるようになるといいな、と感じる。