週に最低1本映画を観るブログ

毎週最低1本映画を鑑賞してその感想を5点満点で書くブログ。★5つ=一生忘れないレベルの傑作 ★4つ=自信を持って他人に勧められる良作 ★3つ=楽しい時間を過ごせてよかった、という娯楽 ★2つ=他人に勧める気にはならない ★1つ=何が何だかわからない という感じ。観賞に影響を及ぼすような「ネタバレ(オチなど)」は極力避け、必要な場合は「以下ネタバレあり」の記載を入れます。

『インクレディブル・ハルク』★★★☆☆

 

  残り1本。

 

 未だにアベンジャーズに加入していながらもソロ映画がMCU内にはこの1本しかない不遇のハルク。アメコミ事情にはあまり詳しくないが、昔から数回映画化されているので、人気のあるキャラなのだろう。あまり期待せずに観たが、悪くない作品。

 

 ハルクはとにかく、強くてかつ制御不能なので、お話を作るのがおそらく難しい。人間モードのときしか悩みを吐露出来ないので、バトルシーンに持ち込むと途端に周囲のキャラ任せになってしまう(なので、今リブートするならかなり工夫して設定を作らないといけないだろう)。

 

 ストーリー自体は至って普通。取り立てて特別なメッセージ性は込められていないので、やや不満とすら言える。ただ、撮影監督が頑張っているのか映像全体が美しいのと、バトルシーンが派手で盛り上がるので(何しろ筋肉勝負をするしかない)、見応えはある。

 

 さて、エドワード・ノートンは昔から好きな俳優なのだが、本作に関してはハルク=ブルース・バナーというキャラクターには似合っていないと感じた。演技力は抜群に高い人なのだが、彼が得意なのは腹に一物あるような、二面性の強い人物。ハルクも確かに二面性がある人物ではあるが、ハルク状態のとき暴れ回る分、人間状態のときは「凄くいい人」であったほうが、メリハリが利くし、悲しみも演出出来る。ノートンはどこか怪しげというか、不穏な匂いが常につきまとうのだ。どちらかというとヴィラン向きの役者だろう。

 

 大人の事情で俳優が変わったのは残念だったが、ハルク役としては現在のマーク・ラファロのほうが似合いだと思う。