『ランペイジ 巨獣大乱闘』★★★☆☆
映画『ランペイジ 巨獣大乱闘』特報(ドウェイン・ジョンソン メッセージ付き)【HD】2018年5月18日(金)公開
気になっていたアクション大作。『ジュマンジ:ウェルカム・トゥ・ジャングル』は映画館で見そびれてしまったので、代わりにこちらを。ドウェイン・ジョンソンが演技をしているところは実は初めて観る。
ある意味で期待通りの一品。ザ・ポップコーンムービー。中身は全くない。もう、ゴリラ並みのIQになって観るべき作品。
突っ込みどころを上げだしたらきりがない。SFとしての考証の甘さはデッドプールを下回るほどであり、素人目に観ても主人公側も敵側も「そんなことしたら大騒ぎになるに決まってるだろ!」といいたくなるような行動だらけ。
いったい悪役側の会社は、何がしたかったのだろう。全ての行動が疑問。政府機関も何がしたかったのだろう。そもそも「遺伝子操作」ってなんだったっけ。危険だらけのザルな科学開発の恐ろしさを存分に見せつけてくれる。
主人公補正も凄まじく、何か捜し物があればすぐに見つかり、倒さなければならない相手は一撃で倒し(何しろロック様だから)、通れない場所があれば呆気なく開くか破壊出来る。とにかく無双が続く。
登場人物もステロタイプばかり。「いかにも」なセリフを吐きまくる政府機関のエージェント、とても大企業を経営出来るとは思えない知性の悪役姉弟、特殊部隊出身かつ生物学者で性格もいいチート状態の主人公。幸運値もマックス。まあ、これぐらい補正しないととても勝てそうにない相手と戦っているのだが・・・・。
だが、それでダメなのかというと全くそんなことはなく、ストーリー展開は一瞬も停滞しないので飽きる暇もない(103分というそこそこ短い尺なので気楽に観られるし)。思考停止状態で楽しむ娯楽映画としては非常に正しい姿勢だ。むしろ、ここまで考えさせられずに観られる映画は、ヒーロー映画にもなかなかない。豪華なB級映画、以上でも以下でもない。
なんとなく続編への欲もあるように見えたのだが・・・・「今度は群れでやってくる!」「今度は空からやってくる!」みたいなナレーションがすでに立木文彦さんの声で聞こえてきそうだった。