週に最低1本映画を観るブログ

毎週最低1本映画を鑑賞してその感想を5点満点で書くブログ。★5つ=一生忘れないレベルの傑作 ★4つ=自信を持って他人に勧められる良作 ★3つ=楽しい時間を過ごせてよかった、という娯楽 ★2つ=他人に勧める気にはならない ★1つ=何が何だかわからない という感じ。観賞に影響を及ぼすような「ネタバレ(オチなど)」は極力避け、必要な場合は「以下ネタバレあり」の記載を入れます。

『トップガン』★★★☆☆

 

  トム・クルーズのファンである。少なくとも、彼が出ているというだけで「観ようかな」と思うくらいのファンではある。さすがに出演作すべてを追っているわけではないが、今後とも過去作も含めて観ていこうと思っている。
 なぜ好きになったか、きっかけは『トロピック・サンダー』という作品にある。それまでにも『ミッション・インポッシブル』シリーズぐらいは観ていたのだが、なんとなく借りてきたこの映画に、彼がカメオ出演していたからだ。それでファンになった。
 観ていない人にネタバレしたくないので、これ以上の記述は控えるが、筆者は結局、スタッフロールまでどこにトム・クルーズが出演しているのかわからなかった。それが理由である。

 

 さて、役者としては一長一短あるタイプで、もちろん器用に演じ分けるタイプではない。何をやっても「トム」になるほうである。『アウトロー』では笑顔の少ないイーサン・ハントになる、ぐらいの違いしか無い。
 また、人柄の良さが顔から溢れ出てしまうので、おそらく今後とも本当の悪人は演じることは出来ないだろう。あの真っ白な歯を全開にした「いつもの笑顔」が出てしまうからだ。

 

 逆に言えば、観ている間彼を百パーセント信頼できてしまう、多少バカなことをしていても許せてしまうのが、大スターとしての技量と魅力といえるだろうか。

 さて、今更ながら彼の出世作を鑑賞。近々続編が発表されるという話なので、今のうちに把握しておこうと思った。内容としては、アクション映画ではないのでいつもの印象とは少々違うものの、「トムすごい!」の枠からははみ出しておらず、ストーリーとしても一般的な青春映画以上でも以下でもないので、得るところは少ない作品だった。

 別にストーリーが破綻しているわけではない。小品としてよく仕上がっている。天才的だが身勝手な青年が、成長していく物語。先の展開はすべて読めてしまう。ただ、その描きぶりが端的で無駄がないので、飽きる間もなく最後まで観られる。これは監督の力だろう。

 

 加えて、目を見張る戦闘機のスタントが目白押しなのが最大の魅力である。『ダンケルク』で本物の飛行機であることをアピールしていたが、本作も明らかに本当の戦闘機での曲芸飛行を連打している(時代的にCGは使っていないだろう)。やはり空は本物であることが明らかにわかるのだ。
 素人目にもひやりとするような飛行機同士のつばぜり合い。一見の価値ありで、これで少し点を上げている。