『ヤマカシ』★★☆☆☆
パルクールのアクションだが、今の視点からだと物足りないか
あらすじ
7人のストリートパフォーマー・YAMAKASIを主人公にした、リュック・ベッソンプロデュースのアクションムービー。重傷を負った少年の手術代を捻出するため、彼らは強欲な病院の理事長たちの家に侵入しようと計画する。(アマゾンより)
昼間観た作品でガックリきたのでもう一本観賞、なのだが、こちらも今ひとつ。
どうやら実在するらしいパフォーマー、というか、パルクールのチーム、ヤマカシ主演のアクション映画。だが、この事実を知ったのは観賞後で、純粋にアクション映画として観賞した。
公開は2001年と言うことで、この時期ならこのアクションに衝撃を受けただろうと思う。だが、現時点だと『007』や『キングスマン』にも取り入れられ、またYouTubeにも山ほどパルクールの動画が上がっているので、正直取り立てて面白みは感じられない。
ストーリーは至ってシンプル、あらすじの通りで、ヤマカシのメンバーが強盗に入るのだが、その手段にも取り立てて工夫はない。普通に強盗に入って、逃げるときちょっとパルクールっぽくアクションするくらい。それもたくさんカットが割ってあるので、もうひとつ興奮がない。ジャッキーの昔のめちゃくちゃやっているアクションのほうがよほどドキドキする。
そして当然、芝居については素人なので、素人なりの素朴さはあれど、観ていて熱が入るほどの面白みもない。なので、アクション部分に気持ちが入らなければ、今あえて観て面白い部分はあまりないのだ。
アクション映画とはいえ、ストーリーにある程度の力(喜劇でも悲劇でもいい。メッセージ性でもいい)を入れないと、時間が経ったときに誰も観てくれなくなってしまう。アクションやエロ、暴力やグロなど、刺激によって観客を喜ばせるエンタメは、果てしなく刺激が上がっていく一方なので、同時にあっという間に劣化していくからだ。より刺激の強いものに慣れ親しんでしまえば、昔のものはただ中途半端にしかならない。残念。