『グッドフェローズ』★★★★☆
名作マフィア映画。群像劇で、メインは3人の男たちと、主人公である青年の妻。ほぼ実話に基づいているとのこと。
ヤクザ映画もマフィア映画も、人の愚かしさというか、諸行の無情さというかを描いているのだと思う。どの作品でも人が死に、後には虚無感が残るが、この作品は主人公であるヘンリーの栄枯盛衰を全て描いているので、特にその感覚が強い。
……どこからどこまでをネタバレと呼ぶのか、難しいな。あんまり意識せずに書くことにしよう。あくまでここに書かれているのは感想文です。
ヘンリーが最も成功するところから、取り返しの付かない状態になるまで全てを、丹念に描いているのだ。愛すべき愚か者たちはほとんどが死ぬか、逮捕される。後には何も残されなかった。これを滅びの美学と呼ぶのか、愚かしさと呼ぶのかは人によると思う。ジョー・ペシによる切れやすいマフィアの芝居は絶品。